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【手は言葉以上に愛を語る】8

第8話

幸せは特別なことじゃなく

ありきたりな毎日


登場人物
1.主人公:白崎愛美(しろさき まなみ)
2.主人公:黒井義輝(くろい よしき)
3.愛美の友人義輝の妹:黒井あかり
4.常連:牛嗣 ゆきな(うしつぐ ゆきな)
5.サロンスタッフ:笠井 直樹

今日はいよいよ

美容師としての再スタートだ

手も、もう完璧に動くし

以前よりもやる気に満ちている 

これが愛の力というものなのか

よし!と気合いを入れて
美容室の扉をあけると

「店長、現場復帰おめでとうございます!」

スタッフ総出で
待ってくれていた。

笠井「店長がいない間大変でした」

「ごめんな、本当に迷惑かけた。」

それもそのはず。
俺がいない上に実質副店長であった
和也もいなくなり
警察が事情聴取に何度も来たそうだ

笠井「あっ朝一の予約に牛嗣さん入ってましたよ」

「ありがとう今日からみんな、またよろしくな!」

スタッフ「はい!!」

朝礼を終わらせると、牛嗣さんがご来店した!

「黒井さーーん、おめでとう職場復帰待ってた」

スタッフ「いらっしゃいませー」

「これよかったらみなさんで食べて」

「ありがとうございます。お手紙も嬉しかったです」

「黒井さんじゃないと私の髪の毛扱えないもの、いつまでも待つわ。でも、もう長すぎてホラー映画の出演依頼が来そうだわ」

「ビフォーで呪いの動画でも取っておきましょうか?笑笑」

「もう、黒井さんったら」

あぁ、戻ってきたんだな、
これが俺の日常、俺の居場所

スタッフやお客様と
コミュニケーションを取って笑顔に包まれる。
素敵な職業だよ美容師は

「なんだか、前より気持ちが明るくなったわね、なんかあった?さてはこれできたな?」

と小指を立ててニヤニヤする牛嗣さん

そのニヤニヤにつられながら頷き

「彼女できたんですよ、毎日が本当に楽しくて、彼女の為にも頑張らなきゃなって思ってます」

「おーよかったね!黒井さんも36なんだからそろそろ結婚も視野にいれてるんでしょ?大切にしてあげてね」

「ありがとうございます。本当にかわいくてかわいくて見ますか?写真」

「見せたいだけでしょ笑」

このあとは、ほぼ、のろけ大会だった。

「やっぱり黒井さんが作るヘアスタイルが最高だわ、また来るわね、今度彼女も紹介してね」

「わかりました、ありがとうございます。またのご来店をお待ちしております」

待ってくれている人がいることの嬉しさは
美容師冥利につきる。

牛嗣さんを終えトイレで座りながら
復帰した幸せを噛みしめていると

笠井「店長、店長、店長ーどこっすかー」

サロンを支えてくれていた笠井の声がした

店長ーーーと大きな声を出して
わざわざ
近くにあった踏み台を使い
トイレのドア上部から
覗いてきた

「うわっお前は大型巨人か、今行くから待ってろよ」

「彼女さんきてますよー沢山おにぎりのさしいれもってきてくれてます!ちゃんと手を洗ってきてくださいねー早く出てこないと僕たべちゃいますからねー」

本当にお調子者の怖いもの知らずだ

彼みたいな人が大物になる気がする。

「サンキュー今行く」

店に戻ると、愛美がセット面に座っていた

「よしさん、復帰したばかりで忙しいのにこんな時間にごめんなさい私も髪の毛伸びきってるんでなんとかしてほしくて」

「全然大丈夫だよ!おにぎりありがとう」

スタッフが、バックルームで差し入れをいただく中2人の時間を過ごした

「愛美ーどっか行きたいとことかないの?」

「んー私よしさんと一緒ならどこでもいいよ」

可愛いこと言うなぁこのぉ・・・

顔がにやける

「何処に行くかよりも誰と行くかのほうが楽しさって変わりませんか?」

全てにおいてそうだなぁって最近は感じる

どこで働くかよりも、誰と働くかだし

人によって幸せは変わる

だから誰といるかは自分で決めるべきなんだ

「はい、できたよと鏡を見せた」

その笑顔をずっと見ていたい。

昔と何も変わらない日常

強いて言うなら彼女ができて

パワーアップした

美容師としての

再出発を切れたいい一日だった。

ありきたりな毎日は続いた

会えない時間も
電話をしては
他愛もない話をして
笑い合い
愛を育んだ

特別何かがあるわけじゃないけど 
振り返れば
道になっていて
歩んだ数だけ
思い出ができた

そして1年が経った。

俺は独立という夢を叶え、
愛美と一緒に暮らしている

でもあの頃と何も変わらない。

新しい美容室で、、、

「愛美ーどっか行きたいとことかないのー?」

「よしさんが行きたいところにいこぅ」

今日は特別な日ではない

何でもない日だった

俺にとっては毎日が特別だから

もう伝えていいかなと

覚悟を決めていた。

「はい。完成したよ」と

鏡ごしに見せたのは

鏡ではなく

指輪だった。

「行きたいとこ見つかったよ俺は
ふたりの未来創ってこ。。。」

それは何でもない日だった。

そう俺たちにとっては毎日が
記念日それがいいんだ。

愛美の笑顔も涙も宝物だ

続く


【次回予告】
第9話
いよいよ第2章が動き出す。
無事に結婚。
そして愛美の体調が不安定に
果たしてこれは?

「愛の結晶?光の影?」


お楽しみに


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1 Comment

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    【手は言葉以上に愛を語る】7.リハビリ奮闘記 | Salon de Blanc et Noir
    2019年4月26日 at 6:05 PM

    […] ▼ 次の話を読む ▼ […]

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